友情は永遠に続く?ディズニー長編アニメーション「きつねと猟犬」
動物たちの友情を描いたディズニー24作目の長編アニメーション「きつねと猟犬」
今回は立場の違う動物達の友情を描いた名作「きつねと猟犬」のストーリーとディズニートラディションのフィギュアをご紹介いたします。
アニメーターの世代交代 ~受け継がれるディズニーアニメーションの伝統~
1981年7月10日にアメリカで公開、日本では東京ディズニーランド開園記念として1983年3月12日に公開されました。
原作はダニエル・P・マ二ックスの「きつねと猟犬」で、アニメーション化を決めたのはナイン・オールドメンのウォルフガング・ライザーマン。
メインキャラクターを手掛けたのはこちらもナイン・オールドメンのフランク・トーマスとオリー・ジョンストンですが、作業のほとんどは若手アニメーターが担当しました。
その若手アニメーターのなかには、後に「リトル・マーメイド」「アラジン」などの作品を共同で監督したジョン・マスカーやロン・クレメンツなども含まれていました。
製作途中にアニメーターが複数名退社するなどのトラブルもありましたが、結果的に映画は大成功を収め、「きつねと猟犬」はナイン・オールドメンが指揮を執った最後の作品となり、次の世代に技術や知識などの伝統は受け継がれていきました。
「僕たちはいつまでも仲良しでいるよ」
ここからは「きつねと猟犬」のあらすじをご紹介させていただきます。
お母さんを猟師に撃たれ、ひとりぼっちになってしまったキツネのトッド
トッドを気の毒に思った森の仲間たちがトゥイード婦人とトッドを引き合わせ、トッドはトゥイード婦人に育てられることになります。
子犬のコッパーは猟師のエイモスに引き取られ、立派な猟犬になるために先輩の猟犬・チーフと共に暮らし始めます。
ある日、コッパーは今までに嗅いだことのない匂いに引き寄せられ、どんどん進んでいくと・・・・・・
匂いの正体はきつねのトッドでした。
幼いトッドとコッパーはすぐに意気投合し、毎日一緒に遊ぶようになります。「これからもずっと仲良しでいられるだろ?違う?」と問いかけるトッドに「違いやしないさ!」と答えるコッパー
この時は楽しい時間と友情がずっと続くと当たり前のように思っていました・・・。
「時間は物事を変えてしまう・・・」
時が経ち、エイモス達と猟に出ていたコッパーは立派な猟犬になり、コッパーの帰りを楽しみに待っていたトッドも大人に成長しました。
「まだ友達だろ?」と聞くトッドに、コッパーは「あの頃とは違う」と言います。
その時、近くで寝ていたチーフが目を覚ましてしまい、トッドを追いかけます。
チーフに見つからないように隠れていたトッドをコッパーがわざと見逃しますが、その後チーフに見つかり追われ、線路に入り込んでしまい、前から走ってきた電車にぶつかったチーフは大怪我を負ってしまいます。
チーフが怪我したのはトッドのせいだと考えたエイモスとコッパーは激高し、トゥイード婦人に「仕返しをする!」と告げます。
この一件でトゥイード婦人はトッドを野生に帰す決意をします。
またひとりぼっちになってしまったトッドですが、森でビクシーというきつねに出会い恋をします。
トッドがビクシーに森を案内してもらっている最中、森にやってきたコッパーとエイモスがトッド達を見つけ追いかけますが、途中で熊に襲われてしまいます。
その様子を見ていたトッドが熊に飛びかかりコッパーとエイモスを助けますが、乱闘の末、トッドは高所から転落してしまいます。
浅瀬でぐったりしているトッドのもとに、銃を構えたエイモスがやってきます。
すると、トッドを撃たないでといわんばかりにコッパーが立ちはだかり、エイモスに訴えかけます。
エイモスが撃つのを諦めたのを見て、トッドとコッパーは目を合わせて微笑みあいました。
「コッパー、君は一番の友達だよ」「僕にだって、君がそうだ」
ふたりは『永遠の友情』を心に誓い、別々の世界で生きていくのでした。
ふたりの友情をいつでも身近に感じて頂ける ディズニートラディションのフィギュア
こちらはフォークアーティストのジム・ショアー氏がデザインするDisneyTraditionsのフィギュアです。
お互いを大切な存在だと認め合っているのがトッドとコッパーの表情から伝わってきて、見ていると心が温かくなるような作品です。
台座に描かれているのは、ふたりでよく遊んだ川でしょうか?
トッドとコッパーの楽しい思い出がたくさん詰まったフィギュアを飾って、忙しい毎日にホッとひと息つけるような時間をお過ごしください。
今回は「きつねと猟犬」のストーリーとフィギュアをご紹介させていただきました。
改めて映画を観てみると、その時の自分の置かれている環境・立場・年齢によって、トッドとコッパー、どちらに共感できるかが違ったりするかもしれません。
色々な見方ができる味わい深い作品を、どうぞ今一度お楽しみくださいませ。